肉と魚に塩を振る理由&最適なタイミングは?
肉と魚、どちらを加熱調理する場合でも、塩を振ることは常識となっていますが、
「そもそも何で塩を振る必要があるのか?塩を振る最適なタイミングはいつか?」
といった疑問に、正確に答えられる人は意外と少ないのではないでしょうか。
ここでは、肉と魚に塩を振る理由、また塩を振るタイミングについて
詳しく解説したいと思います。(^ ^)
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:目次:
1: 肉や魚に塩を振る理由
1.1 肉は下味の為
1.2 魚は下味+臭み取りの為
2: 肉への塩を振り方
2.1 塩の量は重量の1%
2.2 調理直前に塩を振る
2.3 塩を振ることによる意外な効果
3: 魚への塩を振り方
3.1 塩の量は重量の2〜3%
3.2 タイミングは魚種で異なる
3.3 塩を振ることによる意外な効果
4: まとめ
1: 肉や魚に塩を振る理由
肉と魚、どちらも塩を振るという行為は共通していますが、その目的は一部異なります。
塩を振る理由は、それぞれ次の通りです。
1.1 肉は下味の為
肉に塩(+コショウ)をする理由は、下味をつける為です。
焼く・炒める・揚げる等どんな調理をする場合においても、肉そのものに味付けしないと
ソースやタレをかけても美味しさが半減します。ですから、牛肉や豚肉、鶏肉など肉の
種類に拘らず、肉料理を作る場合にはかならず下味をつけます。
1.2 魚は下味+臭み取りの為
魚に塩を振る理由は、下味をつけることに加えて、魚独特の臭みを取る為です。
魚はトリメチルアミンという臭み成分を持っています。また。魚は肉に比べると鮮度が
落ちやすく、脂肪が酸化することでカルボニル化合物という成分も発生します。
振り塩を行うことで、この2つの臭み成分を水分と共に浮き上がらせることができます。
キッチンペーパー等で浮き出た水分をふき取ることで、魚独特の臭みを取り除くと共に
内部に塩味を浸透させることができます。
2: 肉への塩を振り方
肉に対する振り塩の量・タイミングは、魚とは異なりますので注意が必要です。
但し、豚・牛・鶏など肉の種類で異なることはありませんので、一度覚えてしまえば
困ることはありません。
2.1 塩の量は重量の1%
肉に対する振り塩の量は、肉の重量の約1%が適量だと言われています。
塩を振る際は、親指・人差し指・中指の3本で塩をつかみ、30cm程の高さから
肉全体にまぶすように振ると良いでしょう。
2.2 調理直前に塩を振る
肉に対する振り塩のタイミングは、基本的に加熱調理する直前が最適とされています。
塩を振るタイミングが早すぎると、浸透圧によって肉内部の旨み成分を含んだ水分が
流出してしまい、加熱調理後にパサパサの仕上がりになってしまいます。
振り塩の代わりに調味液などに肉を漬けこむ場合も、あまり長い間漬けこんでしまうと、
肉が硬くなってジューシーさが失われてしまいますので、加熱調理前の数十分前に
軽く揉みこむ程度にするのがベターです。(例:から揚げ、豚の生姜焼き)
2.3 塩を振ることによる意外な効果
振り塩をすることで、肉内部のタンパク質が水分とともに表面に浮き上がってきます。
タンパク質は加熱すると固まる性質がありますので、振り塩を行った表面を焼くと
早く綺麗に焼き目がつきます。ポークソテーやステーキを焼く際には、最初に焼く面
のみに塩を振って焼き、焼いている間にもう片面にも塩を振るようにします。
3: 魚への塩を振り方
魚に対する振り塩の量・タイミングは肉とは異なっています。魚は肉よりも種類が
豊富であり、魚種によって身に含まれる水分量や臭いの強さが異なる為です。
3.1 塩の量は重量の2〜3%
魚に対する振り塩の量は、肉の重量の約2〜3%が適量だと言われています。
塩を振る際は、魚の時と同様に親指・人差し指・中指の3本で塩をつかみ、
30cm程の高さからまぶすように振ると良いでしょう。
3.2 タイミングは魚種で異なる
魚に対する振り塩のタイミングは、魚種によって異なります。
青魚 30分〜1時間前
赤身・白身 10分〜20分前
水分が多く臭いの強い特徴を持っている青魚(サンマ・イワシ・アジ・サバ等)は
調理を行う30分〜1時間前を目安に、両面に塩を振っておくのが良いでしょう。
焼き魚として調理する場合は、キッチンペーパー等で水分を拭き取った後に
少量の塩を味付けとして振っておくのが望ましいです。もしくは2〜3%よりも
気持ち多めに塩を振っておいても構いません。
一方、赤身や白身の魚は、青魚に比べると水分量も少なく、臭いも少ないので、
焼く直前(10分〜20分前)を目安に、両面に塩を振っておくと良いでしょう。
3.3 塩を振ることによる意外な効果
鯖や鯵のような青魚や、白身でも鱈のような身が水っぽい魚は、振り塩を行うことで
ブヨブヨの身を引き締まることができ、食感が格段に良くなります。
また、市販の冷凍された魚を解凍すると、冷蔵保存された魚よりもドリップが
多くでて水っぽくなりますので、しっかりと塩を振って身を引き締めてあげましょう。
4: まとめ
たかが振り塩ですが、最適な量とタイミングで行うことによって、食材をベストな
状態に持っていくことができ、仕上がりの味の違いに驚くはずです。
特に、ソテー等の焼き物については、振り塩がしっかりと施されていないと、
ソースがいくら美味しくても、塩味が足らず間の抜けた感じになってしまいます。
ぜひ、肉・魚料理の基本となる振り塩をマスターしてください。(^ ^)
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