職業訓練校の入校試験(筆記・面接)突破のポイントは?

 

「職業訓練校の入校試験(筆記試験・面接試験)の内容ってどんな感じ?」という点は、
職業訓練を真剣に受けたいと考えている人にとっては大きな関心ごとだと思います。
ここでは、管理人の受験したした入校試験の内容を詳しく解説します。

 

筆記試験は全学科共通ですし、面接試験の重要ポイントも基本的に共通のはずなので
これから入校試験を受ける方はぜひ参考にしてみてください。

 

※管理人の受験した年度から、2019年現在も大きな内容変更はないようです。

 

 

 

 

 

 

1: 筆記試験突破のポイント

職業訓練を受ける為には、まずは入校試験(筆記試験+面接試験)に合格
しなければなりません。筆記試験よりも面接試験を重視する傾向にありますが
筆記試験を甘くみていると落ちてしまう可能性もあります。特に、倍率の高い学科を
受講したい場合は、筆記試験も万全にしておくことをオススメします。

 

筆記試験の科目は国語と数学の2科目となっており、受験時間は合計60分です。
筆記試験の問題レベルは、就職試験でお馴染みのSPIを簡単にした程度であり、
中学卒業レベルの問題が解ける学力があれば十分です。

 

試験問題は各都道府県で独自に作成されていますので、問題内容が同じ訳では
ありませんが、毎年ほぼ似たような問題が出題されていますので、しっかりと対策を
行っておけば問題なく突破できます。

 

@ 筆記試験はスピードが重要

60分という短い試験時間で、国語と数学の問題をスピーディに解く必要があります。
一問一問の問題はとても簡単ですが、焦ってハマってしまうと時間を浪費していまい、
あっというまに試験が終了してしまいます。特に、数学の計算問題は落ち着いて解けば
シンプルな問題ばかりですので、ぜひ過去問を利用してスピーディに解答する練習を
しておきましょう。

 

A 過去問を1〜2年分解いておく

入校説明会(ガイダンス)で配布される過去問や、インターネットから過去問を入手して
最低でも1〜2年分を解いておくことを推奨します。特に、数学の計算問題は数字を
変えただけの問題も多く出題されますので、過去問をやった人とそうでない人で大きく
点差が開くのではないかと思います。ぜひ、面倒臭がらず最低過去問1〜2年分は
解いておくようにしましょう。

 

B 解ける問題だけ確実に解く

60分という試験時間で、国語と数学すべての問題を完答するのは結構大変です。
ですから、試験問題をパッと見て解けそうな問題を確実に解いていくことが大切です。
おすすめとしては、国語の漢字問題や文章問題を先に解いてしまい、次に数学の
計算問題を解いていくのが安全かつ効率的だと思います。

 

全ての問題を完答する必要はなく、60%程度の正解率を目指せば十分です。

2: 面接試験突破のポイント

職業訓練の入校試験において、筆記試験以上に重要視されるのが面接試験です。
面接試験で訊かれる内容は学科が異なっていてもほぼ共通しており、事前に対策を
行っておくことで突破できる確率が飛躍的にアップします。

 

面接試験のチェックポイントは、「就職する意欲はあるか?」「人物として問題ないか?」
の大きく2つといって問題ないでしょう。実際、この2点を確認する為に、いくつも質問を
投げかけてきますので、矛盾の無いようにキッチリ準備しましょう。

 

@ 退職理由・志望動機は作りこむ

退職理由と志望動機は必ず訊かれる質問ですので、一貫性のある説明となるように
しっかり作り込んでおくとよいでしょう。「作り込む」というと語弊があるように聞こえますが、
退職理由や志望動機はそのまま正直に話すと、内容次第では即落とされますので
マイナスの印象を与える内容(例:人間関係による退職、失業給付延長)は避けて、
プラスの印象を与える内容(例:キャリアチェンジ、再就職)に修正するとよいでしょう。

 

退職理由と志望動機は、「なぜ前職を辞めて、○○(希望学科)に進みたいのか?」
といった具合にセットで訊かれる可能性が高いので、一貫した内容を考えましょう。
管理人が面接試験で回答したサンプルも後述していますので参考にしてみてください。

 

A 説明会(ガイダンス)に出席する

職業訓練校では、事前説明会(ガイダンス)を入校試験前に2〜3回開催しています。
このガイダンスが入校試験の合否に直接関係することはないとしていますが、実際には
受験者の本気度を測る判断材料にもなりますので、出席しておいて損はありません。

 

また、ガイダンスでは各科の紹介資料や過去問や、ハローワークへ提出する受講申込書も
もらえます。加えて、各科の講師による個別説明会が行われるので、その話を志望動機の
ネタとして使うこともできます。ですから、特段の理由がない限り、ガイダンスにはぜひ出席
することをオススメします。

 

B 面接本番を想定して声に出す

退職理由や志望動機を作り込みましたら、実際に本番を想定して声に出す練習を
しておくことをおススメします。頭には入っているけれど、言葉で説明しようとしたら何を
しゃべっているのか自分でも分からなくなった・・という事態にならない為にも、発声して
口になじませましょう。退職理由と志望動機は、合否を分けるのキーポイントですので
スラスラと言える程度を目指しましょう。

3: 面接試験で注意したいポイント

面接試験の突破率を上げる為には、注意しておきたいポイントがいくつかあります。
事前に知っておくと周りを一歩リードできますので、ぜひ目を通してみてください。

 

@ 準備不足だと意外と落とされる

 

改めて言いたいのは、試験に対する準備が不足していると簡単に落とされることです。
「希望すれば誰でも受講できるのが職業訓練でしょ?試験なんて形だけでしょ?」と
いった感じに勘違いされている方もいるようですが、職業訓練の各科の定員はおおよそ
30人〜40人前後となっており、人気の学科は倍率4〜8倍、人気の低い学科でも
1.5倍〜3倍程はあります。人気の低い学科では、合格辞退などで定員割れが起こる
ケースもありますが、基本的には全員合格できる訳ではないことを理解しましょう。

 

それを踏まえて、しっかりと筆記試験および面接試験の準備をしておくことを推奨します。
訊かれる質問はどうやら毎回同じようなので、どんな質問がくるかが事前に分かっていれば
説得力のある回答を考えておくことができるので、本番で焦ることもなくなります。
また試験官の質問の意図を知らないばかりに、NG回答をする危険性も排除できます。

 

A 受かる人 = 就職意欲が高い人

職業訓練校は国の助成金によって運営されています。この助成金の増減に関係するのが、
各学科の就職率である為、講師陣は就職意欲の低い人物を最優先でふるい落としに
かかります。その為、「失業保険が切れそうだから、とりあえず職業訓練で延長しよう」
といった人や、「再就職する予定はないけど、スキルアップのために受けてみよう」といった
思惑がバレてしまうと、その時点で落とされる可能性が高いです。

 

仮に、面接試験時点では就職意欲が高くなかったとしても、もし入校したいのであれば
就職に対して積極的な姿勢をみせることを推奨します。実際には、給付金延長や
暇つぶしが目的の人もいるようですが、受かる人は就職意欲が高いことを必ずアピール
しているはずです。

 

B 当日の服装はスーツが無難

当日の服装で迷う方もいるようですが、奇抜でなければ私服でも問題ないようです。
心配な方はビジネスカジュアルかスーツが無難でしょう。但し、管理人が受験した当時、
タンクトップにサンダルで面接試験を受けていた男性がいましたが、落とされていました。
服装が原因で落ちたのかは不明ですが、あえてマイナスになる服装は避けましょう。
面接試験は就職試験の予行演習と捉え、真剣に取りくむことが大切だと思います。

4: 面接試験の質問&回答のサンプル

最後に、管理人が実際に面接を受けた時の質問&回答をご紹介しておきます。
私が受験したのはだいぶ前になりますが、これらの質問は必ずされるはずなので
参考になるのではないかと思います。私が受けたのは調理科(集団調理)ですが、
ぜひご自身が受験する学科を想定して、回答を練り上げてみてください。

 

前職の退職理由と志望動機は?

給与の高さに惹かれ銀行員の仕事をしてましたが、長時間労働が続き体調を崩したことで今後続けるのは困難だと感じ退職しました。給食調理員の仕事は働き方にメリハリがあり、私の興味のある調理の仕事なので、ぜひ兆戦したいと考えています。

 

MEMO:
退職理由は正直に答えた方が良いですが、マイナスの理由(うつ病・人間関係など)はあえて言う必要はありません。「勤務体系を変えたかった」、「新しい仕事に興味があった」など前向きな理由に置き換えるとよいかもしれません。

 

 

希望する仕事のイメージは?

給食調理員は大量調理のスキルが重要ですが、加えて体力・チームワークが大切な仕事だと思います。パート従業員も多くいる現場だと思うので、コミュニケーションを大事にしたいと思います。

 

MEMO:
希望する新しい仕事に就いて、自分なりに少しでも調べているかを確認しています。自分なりにイメージを固めておくと良いでしょう。

 

 

訓練中に求職活動は行う?

訓練と並行して就職活動をする予定です。内定が出ましたら、もちろん就職を優先します。ただ、訓練もできれば最後まだ受けたいので、入社時期は先方と相談したいと思います。

 

MEMO:
「訓練終了後に就活する」はNGなので気を付けましょう。就業意欲を確認しています。

 

 

集団生活うまくやっていける?

前職で色々な年代、性別の方々とコミュニケーションを取りながら仕事していました。ですから、チームワークやコミュニケーションについては、問題ないと思います。

 

MEMO:
周りとうまくやっていける人物か?問題のある人物ではないか?を確認しています。

 

 

自宅から遠いけど通える?

片道2時間とやや遠いですが、前職でも通勤時間は同じ程度でしたので、特に問題ありません。

 

MEMO:
通学時間が長いゆえに、挫折して途中退校しないかを確認しているようです。

 

 

見学会は参加した?感想は?

○月×日のの見学会に参加させていただきました。カリキュラムについて詳しい説明を受けたので、訓練のイメージが湧きました。実習だけでなく、学科も全体の1/3ほどあるとのことだったので、しっかり勉強したいです。

 

MEMO:
見学会のことを必ず訊かれます。参加しておくと、やる気のアピールにもなります。

 

 

 

最後に質問はありますか?

見学会で配布された資料には、就職率90%以上との記載がありましたが本当ですか?

 

MEMO:
興味のある職種(学科)であれば、1つくらいは訊きたいことがあるはずです。あらかじめ1つ質問を考えておきましょう。見学会では資料が配布されますので、それらに目を通して疑問に思ったことでも良いでしょう。

 

 

5: まとめ

職業訓練の入校試験に落ちる人の大半は、面接試験の準備不足だと思います。
特に、人気があり倍率の高い学科であるほど、受験者を振るい落とす為に、
面接試験が重要視されることを忘れないようにしましょう。

 

職業訓練は給付金をもらいつつ勉強できるという恵まれた環境です。
その恵まれた環境を確実に手にする為に、多少の労力は惜しまないでください。