給食調理員に興味のある人向けの情報サイトです。
当サイトは、給食調理員に興味のある方、給食調理員への就職を目指す方、
あるいは飲食店に勤めている現役調理師で給食調理員への転職を考えている方を
対象にしています。筆者の給食調理員としての経験を基に、集団調理に関する情報を
公開しています。役立つ情報が少しでもあれば幸いです。(^ ^)
:目次:
◆当サイトについて
サイト立ち上げの経緯
管理人の職務経歴
給食調理員への転職理由
対象読者&対象ページ
◆給食調理員の仕事
給食調理員とは?
給食調理員は未経験でもなれる?
◆給食調理員の良い点・悪い点
飲食店と比べた良い点・悪い点
会社員と比べた良い点・悪い点
◆給食調理員の職場
求人がよく出ている職場
おすすめの職場No.1は食堂
◆給食調理員を目指す方へ
給食調理員になる為の第一歩
給食調理員に向いている人
給食調理員として就職する秘訣
給食調理員としてのステップアップ
◆給食調理員として働き始める際の心得
「素直さ」が何よりも大事
基本技術は独学で習得する
当サイトについて
「当サイトの立ち上げ経緯」、「管理人の職務経歴」、「給食調理員への転職理由」
について簡単にご紹介しておきます。興味がなければ読み飛ばして頂いて構いません。
サイト立ち上げの経緯
給食業界に興味がある方の疑問として、よく挙げられるのが
「未経験でも大丈夫?料理できなくても平気?」
「40代でも平気?調理の世界って厳しい?」
「給料は?昇給は?休みは?」
「職業訓練の内容は?就職活動はどうする?」
といった感じではないでしょうか。
また、他にも色々な疑問を持っているかと思います。
私自身、給食調理員になるまでは全く畑違いの仕事をしてきたため、
会社を辞めて職業訓練を受ける決意をするまでには疑問や不安がありました。
ネットや書籍から情報を集めたりもしましたが、給食業界について詳しく解説している
情報が当時はまだなかなか見つかりませんでした。
そこで、管理人のこれまでの職業訓練、就職活動、勤務経験を振返って、
これから給食業界を目指す方向けに、役立つ情報を詳しく解説します。
また、管理人がこれまで給食現場で習得してきた大量調理技術や定番レシピも
ご紹介していますので、勤務開始後も役立てて頂ければと思います。
あらかじめ給食調理員という仕事の実態をキチンと知っておくことで、
心の準備をしておき、少しでも不安が解消していただければ幸いです。
管理人の職務経歴
簡単に、管理人のこれまでの職務経歴をご紹介しておきます。
大学卒業後、某メガバンクに銀行員として就職し12年にわたり勤務。
銀行員の仕事内容や人間関係に限界を感じ、34歳の時に銀行員を辞めて
職業訓練校(調理科)に入校。半年間(就職が決まり途中退校したので実際は5ヵ月)
の訓練を経て、社員食堂を中心に受託している給食会社への就職が決まる。
調理補助(契約社員)からスタートして10年が経過し、現在はチーフ(店長)を務める。
現在は、某金融企業の社員食堂で定食を毎日400食ほど作っています。
給食調理員への転職理由
転職理由は、銀行員時の仕事内容に加えて「人間関係」に悩んでいた為です。
仕事柄、お客様や支店の人間とコミュニケーションを取りながら仕事を進めることに
なるのですが、銀行員は人間関係によるストレスが多く、うつ病一歩手前になりました。
給料の不満はありませんでしたが、「給料よりも精神的に気持ちよく働ける方が大切」と
日々感じて辞職を決意し、銀行員以外で自分にできる仕事が他にないか探たところ、
食べることは好きだった為(料理はからっきしでしたが・・)、調理師に興味をもちました。
ただ、「34歳で今から20代の先輩達に交じって仕事するのはキツイな・・」と考えて、
一度諦めそうになりましたが、間口が広く年齢層も高めの給食業界があることを知り、
職業訓練校(調理科)が給食に特化した訓練だったこともあり「渡りに船だ!」と思い、
入校試験に無事合格して入校しました。
※職業訓練の試験、入校、生活については「職業訓練偏」で詳しく解説しています。
訓練中に(訓練5ヵ月目)に給食会社への就職が決まり、途中退校して働き始め、
早10年が経過して40代に突入しましたが、今でも銀行員を辞めて給食業界に
飛び込んだのは正解だったと思います。
というのも、銀行員時代の人間関係によるストレスは激減し、通勤ラッシュとも無縁になり、
無駄な会議もなく、飲み会などの出費などサラリーマン特有の無駄なイベントも
皆無だからです。給料は減りましたが昼食はまかないが出ますし、無駄な出費が
ない為、銀行員時代と比べて手元に残るお金に大きな差はないです。
他にもメリットが多く、幸福度は銀行員より給食調理員の仕事の方が断然高いです。
対象読者&対象ページ
当サイトでは、未経験から給食調理員になりたい人、または給食調理員として
就職し勤務している人に向けて対象ページを分けています。
興味のあるページから参照してみてください。(^ ^)
職業訓練校(調理科)の内容を詳しく
→ 職業訓練偏
調理員の仕事の疑問を詳しくく
→ 仕事の疑問偏
調理員に必要な基本調理技術を詳しく
→ 基本調理技術偏
現場で役立つ大量調理技術を詳しく
→ 大量調理技術偏
給食現場(食堂)の定番レシピを詳しく
→ 定番レシピ偏
給食調理員の仕事
給食調理員に興味がある方向けに、「給食調理員の具体的な仕事内容は?」
という疑問について簡単に解説しておきたいと思います。
給食調理員とは?
給食調理員と言うと小・中学校で調理する人というイメージを持つ方も多いと思いますが、
学校給食以外にも病院給食、会社・工場の事業所給食(社員食堂)、老人ホームや
保育所などの福祉施設、軍隊(自衛隊)などがあり、働ける場所は多岐に渡ります。
「給食」とは、そのような施設に勤務・滞在している人たちに食事提供することであり、
一般の飲食店のように不特定多数の人に食事提供するのは「給食」に該当しません。
また、社員食堂や学校等では、一度に大量に食事提供する集団調理(大量調理)
がスタンダードとなっている為、調理作業の効率化、衛生管理の徹底が求められます。
献立メニューについては、専属の栄養士が栄養価計算を行い立てるケースが多く、
現場の調理員はその献立に従って調理を行いますので、調理師の好みでメニューを
作成するケースは多くありません。
給食調理員は未経験でもなれる?
「給食調理員に兆戦したいけど未経験もOK?」と不安に思う方も多いかも
しれませんが、結論から言うと問題ありません。但し、調理のアルバイト経験があるか、
あるいは職業訓練(調理科)で集団調理の技術を習得した人の方が、
就職活動では採用されやすくなります。
管理人が給食業界で働き始めて分かった点は、給食業界は間口が広いことです。
年代や経歴も色々な方が多く、例えば40代の半導体技術者からキャリアチェンジした方、
派遣社員を長年続けてきて手に職をつけたいという思いで給食調理員になられた方、
トラック運転手を辞めて給食調理員に転職した方もいます。
これがレストランのコック、日本料理店や割烹の板前など一般飲食店の調理師に
キャリアチェンジするといった話であれば年齢や経験がネックとなり兆戦が難しいと
思いますが、給食業界であれば心配無用ということを強調しておきます。
給食調理員の良い点・悪い点
管理人のように職業訓練(調理科)を経て、異業種から給食調理員に転職される方は
少なくありません。また、割烹や日本料理店の板前、レストランのコックから給食業界に
転職される方もいます。その理由は、給食調理員にはメリットが多いからだと感じます。
そこで、銀行員を辞めて給食調理員に転職した管理人が感じた
「一般飲食店の調理員と比べた良い点・悪い点」
「一般企業の会社員と比べた良い点・悪い点」
の2点から解説します。
一般飲食店と比べた良い点・悪い点
まずは、一般の飲食店で働いている調理師と比べて、給食施設で働いている
調理員の方が良いと感じるメリットは次のとおりです。
一般飲食店の調理員と比べた良い点
- 売上に対するプレッシャーが殆どない
- カレンダー通り休める(食堂・学校)
- 勤務シフトが日中のみである
良い点1: 売上に対するプレッシャーが殆どない
売上に対するプレッシャーが少ないのは大きな魅力になります。一般の飲食店では
各店舗ごとに売上目標が設定されており結果が要求されます。その為、店舗責任者は
売上に対するプレッシャーを常に感じつつ業務にあたらなければなりません。
しかし、給食では通常、業務委託契約をもとに特定多数の固定の人たちへの食事提供
を行うシステムである為、利益追求の為に売上目標を立てることは通常ありません。
例えば、社員食堂は会社側があくまで福利厚生の一環として提供しているモノであり、
会社の利益を出す為に提供しているモノではなありません。
良い点2: カレンダー通り休める
一般の飲食店では、土日祝日はじめGW・年末年始など休日はかきいれ時なので
休日営業がスタンダードです。また、給食においても病院や福祉施設などは365日
関係なく運営しており、休日関係なく出勤するのが普通です。
一方、会社や学校(高校・大学)の食堂は、施設の運営日に合わせて営業するのが
スタンダードとなる為、カレンダー通り土日祝日やGW・年末年始は当然休めます。
また、小・中学校の学校給食も登校日のみとなる為、食堂と同様にカレンダー通り
休日は休むことができます。この「カレンダー通り休める」という点が一般の飲食業にない
魅力の1つだと思います。
良い点3: 勤務シフトが日中のみである
一般の飲食店(レストラン・居酒屋など)は、営業時間が深夜に及ぶことも珍しく
ありません。その為、夜勤のある職場もあり、生活リズムを整えることが大変です。
(最近では、深夜営業や長時間営業を廃止する飲食点も増えてきてはいますが、
それでもまだ飲食業界は長時間労働が主流となっています。)
給食業界では、朝・昼・晩の日中〜夕方が基本となる為、深夜勤務となるケースは
あまり聞きません。例えば、学校給食であれば昼食のみですし、食堂であれば朝・昼
もしくは昼のみ提供が大半です。その為、朝早く起きて夕方まで勤務し、夜までに退社
できるので、健康的な生活を送ることができます。
次に、デメリットを解説します。
飲食店の調理員と比べた悪い点
- 給料が低め
- 高度な調理技術が習得しにくい
悪い点1: 給料が低め
一番のデメリットは、一般の飲食店で働く調理師よりも給料が低くくなる点です。
全国展開しているチェーン店の店長や、日本料理店の板前、フレンチレストランのコック
などに比べると、給料が2/3以下になることも珍しくありません。上記の飲食店では、
給食よりも要求される調理技術は高いですし、勤務時間も長くなる傾向にある為、
給料が高くなるのもある意味自然です。
悪い点2: 高度な調理技術が習得しにくい
給食は大量調理という性質上、効率が重要視されますので、野菜のカッティングは
専用の調理器具を利用することが多いですし、肉・魚はあらかじめスライス済みのモノを
業者から仕入れるケースが増えてきています。ですから、生魚をおろすことができずとも
仕事はこなせるようになります。
また、近年では冷凍技術が飛躍的に向上したこともあり、冷凍野菜や加工品を積極的に
利用する現場も増えてきています。例えば、一昔前であればカレーやシチューを作る場合、
ソースを一から手作りする現場も多かったそうですが、現在では業務用ソースの味が格段に
向上したことで、人手と時間を節約する為に多くの現場で業務用ソースを採用しています。
ですから、「高度な調理技術を習得して一流料理人になりたい!」という方は、レストランや
日本料理店に勤めた方が良いでしょう。
一般企業のサラリーマンと比べた良い点・悪い点
次に、一般企業に勤める会社員と比べた場合の給食調理員の良い点・悪い点です。
「給食調理員になって良かった!」と感じるメリットと「ここが少し残念!」と感じる
デメリットをそれぞれ挙げさせて頂きます。
まずは、メリットです。
給食調理員になって良かった!3点
- 人間関係が限定的
- 出費が大幅に減る
- 体が健康的になる
良い点1: 人間関係が限定的
給食の現場は、人間関係が限定的です。社員数名とパート(アルバイト)さんで構成され、
役割分担が決められているケースが殆どです。小さな現場であれば、社員1名(店長)と
パートさん2〜3名のみで構成されるケースもありますし、大規模な現場であれば、
店長+社員メンバー数名+パートさん10名以上で構成されるケースもあります。
ですから、現場での人間関係が良好であれば、ストレスなく働きやすい職場になります。
一般企業でサラリーマンをしていると、仕事を進める上では他部署の人間と関わる場面が
多いかと思います。特に、他部署を巻き込んでのプロジェクトとなると、人間関係も複雑に
なる為、それだけストレスも増えてきます。管理人は給食調理員となり、この人間関係の
ストレスが大幅に削減されました。
良い点2: 出費が大幅に減る
給食調理員にキャリアチェンジしたことで、日々の出費が大幅に削減されました。
給食調理員になると、昼食(まかない)はその日製造した献立メニューとなり、
どの現場でも大体1食100円〜150円程度で食べることができます。
また、勤務時間の関係上、飲み会などのイベントも滅多に行われない為、
余計な出費も抑えることができます。
一般企業でサラリーマンをしていると昼食代がかかりますし、自動販売機でお茶や
缶コーヒーを購入したり、近場のコンビニを利用したりと出費がかさみがちです。
給食調理員になって給料は確かに安くなりましたが、出費も大幅に削減された為、
うまくバランスが取れています。
良い点3: 体が健康的になる
給食調理員は一日中立ち仕事ですので、カロリーの消費量がオフィスワークに比べて
だいぶ多くなります。その為、働き続けていると自然と適正体重まで減っていきます。
また、栄養士が立てた献立メニューを毎日食べることになるので、栄養バランスが良く
食生活も整ってきます。
給食調理員になり肉体的疲労は増しましたが、ご飯が美味しいですし、熟睡できる
ようになりました。サラリーマン時代は、肉体的疲労より精神的疲労(ストレス)の方が
断然大きく、体調を崩しやすく熟睡できないことも多々ありました。
また、当時は食生活が乱れがちで健康的な生活を送れていない自覚がありましたが、
現在は改善されて体調の良い日が続いています。
次に、サラリーマンと比べた給食調理員のデメリットです。
ここが少し残念!と感じるデメリット
- 昇給の幅が狭い
- 人間関係が固定されがち
悪い点1: 昇給の幅が狭い
給食調理員の給料は、他の業種と比べて安いのはもちろんのこと、一般の飲食店の
給料よりも安くなる傾向にあります。未経験で調理補助として社員採用された場合、
初任給が20万円を超えることは滅多にありません(16万円〜19万円が大多数)。
また、昇給幅が狭く、現場で10年以上働いたとしても基本給が30万円を超えることは
まずないと言ってもよいでしょう。
30万円以上の基本給を望むのであれば、エリアマネージャーやスーパーバイザーなど
現場を離れて管理職になる必要があります。ただ、給食業界で働いているベテランの
調理員の中には、給料が多少低くとも生涯現場で働きたいと思っている方も多くいます。
ですから、高給を望むのであれば、一般の飲食店で働くことをオススメします。
悪い点2: 人間関係が固定されがち
「人間関係が限定的」は良い点である反面、裏を返すと「人間関係が固定」という
ことでもあります。給食調理の現場では、関わる人間関係は基本的にその現場で
働く人のみなので、仲良く仕事ができないとツライかもしれません。現場の異動が
頻繁にない現場も多く、長ければ10年以上同じ現場で働くことも普通にあります。
ただ、個人的な意見としては、職場で多く働いている年配のパートのおばちゃん方は、
わりと良い人が多く、こちらが一生懸命に働いていれば認めてくれますし、強い味方に
なると思います。一般企業で発生する利害関係よりもよっぽど楽だと思います。
給食調理員の職場
給食調理員として働ける職場は、首都圏・地方にかかわらず沢山ありますが、
勤務場所によって働き方が変わることを心得ておく必要があります。
求人がよく出ている職場
ハローワークや求人サイトで求人がよく出ている職場としては、次のような場所があります。
求人がよく出ている職場
- 小・中学校の給食室
- 食堂(企業・大学・省庁・寮など)
- 福祉施設(老人ホーム、保育園、児童養護施設など)
- 病院(小規模クリニック、病院、リハビリセンターなど)
これら職場の求人が多い理由は、単純に施設の数が多いからです。
おすすめの職場No1は食堂
給食業界未経験の方に、管理人が個人的にオススメしたいのは「食堂」です。
その理由としては、大きく3つあります。
食堂がオススメな3つの理由
- 給料が全体的にそこそこ高い
- 特別な対応が少ない(アレルギー食、塩分調整など)
- カレンダー通りに休める
理由1: 給料が全体的にそこそこ高い
管理人の就職活動の記憶では、食堂求人は未経験でも初任給18万円〜20万円で
募集している所が多く、小中学校の給食室は初任給16万円〜18万円程度の所が
多かった印象があります。事実、2019年現在、給食調理員の求人を眺めてみると、
やはり同じ印象です。
かといって、「給料高めの食堂は、学校給食よりも大変なのでは?」と言われると、
決してそういう訳でないことは、管理人が身をもって知っています。むしろ、衛生管理が
うるさく特別対応の多い学校給食の方が、個人的に大変だと感じます。
理由2: 特別な対応が少ない
食堂は、他の施設に比べて特別な対応が少ないのも魅力の1つです。
例えば、学校給食や福祉施設などでは対応必須となるアレルギー食の製造が
食堂では基本的にありません。アレルギー食の製造ミスは最悪の場合、命に関わる為
極めて慎重な対応が必要となります。
また、老人ホームや病院では、患者によって食材の変更、塩分調整によって食事を
カスタマイズする必要があり、これも患者の容体に影響する部分なので、緊張感を
もって調理を行う必要があります。また、夜勤も当然発生します。
理由3: カレンダー通りに休める
食堂をオススメする最後の理由は、前述した「カレンダー通りに休める」ことです。
食堂・学校給食以外は、基本的に土日祝日関係なくシフト制で働くことになります。
飲食業界で働きつつ土日祝日は家族で過ごしたいという人は、学校給食か食堂の
2択以外に選択肢はないかと思います。
給食調理員を目指す方へ
給食調理員を目これから指す方へ向けて、管理人の個人的な経験をもとに
給食調理員になるまでの道筋を簡単にご紹介しておきます。
給食調理員になる為の第一歩
個人的には、調理経験のない方は職業訓練(調理科)の受講をオススメします。
職業訓練校(調理科)は集団調理への就職を想定したカリキュラムになっており、
給食施設で必要とされる調理技術や衛生管理知識を体系的に習得できます。
また、訓練校の卒業生向け求人を紹介してもらったり、就職支援も受けられる上、
訓練期間中は失業保険も延長されるという優遇も受けられたりと至れり尽せりの
環境となっています。
調理専門学校に高い授業を支払いながら1年間通って給食調理員を目指すより
職業訓練校に半年通いお金をもらいつつ勉強した方が、精神的にも金銭的にも
負担が軽いのではないでしょうか。職業訓練は調理経験と見なされない為、
調理師免許を取得することはできませんが、現場で2年調理員として働けば
受験資格も手に入りますので心配いりません。
管理人は当時、調理専門学校に通うだけの貯蓄もなかった為、金銭的支援を
受けることができ、かつ調理技術も学べる職業訓練に救われました。その結果、
社員食堂を中心に受託している給食会社に就職が決まり、そこで2年勤務後
調理師免許も無事取得しました。
給食調理員に向いている人
社員採用の場合、最初は調理補助として働くことになるのが普通ですが、
給食調理員に向いていると感じる人のタイプは次の通りです。
- 「食」に興味がある人
- 仕事に大きな変化を求めない人
- 給料よりもプライベートを大切にしたい人
「食」に興味がある人
料理が作るのが好きな人は、間違いなく給食調理員に向いています。
また、料理が作れなくても食べるのが好きな人(私はこのタイプでした)も
給食調理員には向いています。給食調理員は、高度な包丁技術が要求される
職業ではない為、包丁を握ったことない人でも職業訓練を受ければ問題ありません。
仕事に大きな変化を求めない人
給食調理員の仕事は、栄養士の作成した献立メニューに従って調理を行うことです。
一般企業のサラリーマンのように、部署異動することで仕事内容が大幅に変わったり、
プロジェクトのような大きな仕事もありません。調理現場を異動することはありますが、
基本的にやることは一緒ですので、仕事に変化をあまり求めない人の方が適正が
あるかと思います。
給料よりもプライベートを大切にしたい人
給食調理員の給料は、飲食店の調理師と比べると高水準とは言えません。
その代わり、勤務時間がキッチリしており、休日出勤も基本ありませんので、
プライベートを大切にしたい人に合っています。
給食調理員として就職する秘訣
ハローワークや求人サイトで見て分かる通り、給食調理員の求人は沢山あります。
但し、給料の高い求人は「調理師免許」と「集団調理経験」が要求されますので
集団調理未経験でそのような求人を受けても基本的には採用されません。
まずは、募集要件に「未経験OK」か「調理経験あり」の求人を探してみましょう。
「調理経験あり」の場合であれば、職業訓練校での訓練内容を説明することで
集団調理に必要とされる基本スキルは習得済みであることをアピールできます。
企業側からしてみると、職業訓練を修了した人物は集団調理で必要とされる
基本スキルを一から教育する必要のない人材とみなされる為、魅力的です。
職業訓練で身につけたスキルと知識を職務経歴書に完結にまとめるなどして、
効果的にアピールすると良いでしょう。
給食調理員としてのステップアップ
とにかく最初は待遇にこだわり過ぎず、働いてみることをオススメします。
2年勤務すれば、調理師試験の受験資格を得られますし、集団調理スキルも
ある程度身につくはずです。「調理師免許+2年の集団調理経験」があれば、
転職することで更に給料を上げることも可能ですし、選択肢も広がります。
ですから、最初の2年は謙虚に働いてみることをオススメします。
給食調理員として働き始める際の心得
調理専門学校や職業訓練などを経て、給食調理員としてスタートを切るとして
「働き始めたら、どういった点に気を付けて働くべきか?」といった疑問について
管理人の経験をもとに、最後に要点だけかいつまんでお話します。
※更に詳しく知りたい方は、下記ページも合わせてご参照ください(^ ^)
「素直さ」が何よりも大事
新しい職場で働き始めると、調理の段取り、調理器具の場所、周りの人間関係など
慣れるまで緊張してしまい、自分で思っていたよりも活躍できないかもしれません。
しかし、給食業界で初めて働くのであれば普通のことなので、全く心配ありません。
ただ、経験からたった1つだけ大切にした方がいいと思うのは「素直さ」だと思います。
30代・40代くらいで社会経験がそこそこあると、斜に構えた態度で仕事を教わる人が
いますが、パートのおばちゃん達、店長、先輩調理員はそういった人を嫌がります。
一般企業のサラリーマンと違って、給食調理で関わる人間はその現場の人達のみなので
現場の社員さん、パートさんたちとどれだけ人間関係が築けるかで居心地が決まります。
調理技術がなくても、素直で一生懸命仕事に取り組もうとする人であれば、仮に失敗
したとしても周りは無闇に怒ったりしませんし、サポートしてくれるはずです。
仕事を一通り覚えるまでは、「素直で扱いやすい新人」を心掛けるようにしましょう。
また、給食現場で調理補助からスタートする方を想定して、「働き始める際の心得」
について更に詳しく踏み込んでいますので、下記ページも参考にしてみてください。
基本技術は独学で習得する
集団調理の現場では、魚や肉を焼いたりする際はスチームコンベクションを使用したり、
炒め物をする際は回転ガマ(もしくはティルティングパン)など大量調理が可能な器具を
使用します。こういった大量調理器具は、現場でメーカーが異なったり、器具にクセが
あったりするので、現場で覚える他ありません。
しかし、食材の切り方・下処理の仕方は、あくまで基本的な調理技術である為、
独学でも十分に習得することが可能です。例えば、乱切り・千切り・短冊切り、
魚や肉に塩を振るタイミングや量、根菜の下茹でのやり方、野菜の塩もみのやり方、
など調理の仕事に携わるのであれば、必ず出くわします。
管理人が新人だった頃は、インターネットと料理本などで勉強して身に着けましたが、
今ではYoutubeで野菜の切り方、魚のおろし方、肉の扱い方など何でも出てくるので
画で詳しく見た方が勉強になります。昔と比べて本当遥かに恵まれてますね(^ ^;
本サイトでも、基本調理技術と大量調理技術、詳しくまとめていますので、
参考にしてみてください。(^ ^)
まとめ
調理師というと、職人の世界で厳しいイメージがあるかもしれませんが、
板前やコックの修行に比べると、給食調理員の仕事はだいぶ緩いと思います。
年齢層も比較的高く、30代〜40代前半であれば若手と見なされる業界なので、
異業種から中途で入ってきたとしても、気後れする心配な全くないと思います。
「料理関係の仕事に就きたいけど、プライベート重視で精神的に楽に働きたい」という
願望があり管理人は給食業界に入りましたが、10年経って過去を振返ってみると
望み通りになったと感じています。
最後に、当サイトでは職業訓練入校から訓練内容、就職活動から勤務後までを
詳しく解説しています。また、給食調理員になった後に苦労した事、現場で役立つ
実践的な調理技術も公開していますので、給食調理員になった後も時折目を
通して現場で試してみてください。